一般社団法人オープンガバメント・コンソーシアム(会長:須藤 修、中央大学国際情報学部教授 / 中央大学ELSIセン ター所長 / 東京大学 名誉教授、以下OGC)と一般社団法人AiCTコンソーシアム(本社 :福島県会津若松市、代表理事 海老原 城一、以下AiCTコンソーシアム)は、EC(電子商取引)デモアプリケーションを開発し、地域や官民の枠を越えたAPI利用の検証を実施したことを発表します。この取り組みは、APIの活用によって安心・安全なデータ流通と利便性向上を両立できることを示し、今後のサービスモデルの進化に向けた実証です。両者が2024年9月に締結した「スマートシティAPI活用普及に向けた戦略策定協定」に基づき、API活用の啓発に向けたサンプルプログラムとして実施されました。
今回の検証は、AiCTコンソーシアムが会津若松市の情報提供サービス「会津若松+(都市OS)」の個人IDの利用許諾(オプトイン)をしている利用者のデータをAPI公開し、OGCが開発したECデモアプリケーションのサンプルプログラムと連携しました。これにより、地域や事業で保有するデータをAPIで公開することにより、地域を越えた付加価値の高いデジタルサービス展開ができ、利用者がオプトインすることでその地域内外での買い物の利便性が向上することの実現性が実証されました。また、AIエージェントがModel Context Protocol(モデル コンテキスト プロトコル、以下MCP)を介してAPIを活用する実証として、将来的な地域住民が使いやすいAIチャットアプリの整備や、それによる利便性の高いサービス提供モデル開発を見据えた検証も行いました。
今回の取り組みの結果、各地域自治体やサービス事業者が保有するデータをAPIとして公開すること、また業界標準のOpenID Connect(以下、OIDC)セキュリティを適用し、APIと連携することで、データの安全性を担保した上で地域やサービスをまたいだデータの活用が可能となることが実証されました。この実証結果に基づき、今後市民生活において必要不可欠である、決済、物流、ヘルスケア、気象、交通、エネルギー、など多岐にわたる分野のデータをAPIで公開し活用していくことを目指します。また、APIの活用がデータの安全性を担保し利用者にとって有益なサービス提供の両立につながることへの理解を拡げ、具現化に注力してまいります。さらに、AIエージェントが外部サービスを利用する際の標準プロトコルであるMCPを活用し、サービスの利便性を拡充しつつも、安心・安全なデータ流通と活用が実現できるよう、AIエージェント時代に求められるセキュリティ技術についても、引き続き、調査・検証していきます。
■サンプルプログラム「ECデモアプリケーション」 開発における、各団体の役割
今回のサンプルプログラムの開発にあたり、AiCTコンソーシアムおよびOGCの両団体が具体的に取り組んだ内容は以下の通りです。
●AiCTコンソーシアム
AiCTコンソーシアムは、オプトインによるデータ活用とパーソナライズによる市民中心のスマートシティ実現に向けた取組みを推進しており、デジタル田園都市国家構想交付金(デジタル実装タイプ TYPE3)事業に採択された福島県会津若松市の「複数分野データ連携の促進による共助型スマートシティ推進事業」の各分野でのデータ連携と付加価値の創出につながる市民向けデジタルサービスの実装を進めています。その中でデータ連携を実現するためのAPI公開とAPIアクセスを許可する仕組み、さらにAPIの利用規約の策定やAPI公開基盤となるAPIポータル構築など、様々な整備を継続的に取り組んでいます。
今回のECデモアプリケーション開発においては、「会津若松+」のオプトイン利用者のデータをAPIで公開し、そのAPIへのアクセスを許可するための仕組みを整えることで、地域を越えたAPI活用によるデータ連携をセキュアな環境下で実現しました。この取組みを他地域への展開を見据えた実証サンプルとして位置付け、全国にAPIの活用と公開を啓発してまいります。
●OGC
OGCのサービス・アーキテクチャデザイン分科会は、今回のECデモアプリケーションの開発を実質的にリードし、業界標準のOIDCセキュリティを適用したデータ利用に注力し、AiCTのデータ公開条件をクリアし地域を越えたデータ連携によるサービス提供基盤のサンプルプログラムの開発を実現しました。
このサンプルプログラムは、ECプラットフォーム事業者(ECアプリ提供企業)が、10万人規模の自治体に焦点をあてたサービス展開を想定し開発が行われました。AiCTコンソーシアムが提供した「会津若松+」のアクセスを許諾した利用者IDのAPIをOGCがECデモアプリのサンプルプログラムに連携し、利用者はこのECサイトに個別の認証をすることなく、容易にログインでき購買行動を実行することが可能であることを確認しました。今後、APIを活用したデータの公開・提供そして連携により、デジタルサービスの開発効率の向上とより付加価値の高いサービス提供の実現を、官民の枠を越えさらに広く啓蒙していきたい考えです。
■一般社団法人オープンガバメント・コンソーシアムについて
オープンガバメント・コンソーシアム(OGC)は2009年4月の設立以来、オープンなクラウド技術による世界最高水準のデジタル政府・自治体の実現を目指してきました。2013年4月の一般社団法人化を機に、活動領域を従来の提言中心から、デジタルの視点による政策提言の深化、および社会実装に向けたモデル創出へと拡大させています。現在、私たちは民間サイドから政府方針を支援・促進するため、以下の3つの柱を軸に活動しています。
①デジタルガバメント・デジタル自治体の推進支援
②日本独自の先端的スマートシティモデルの創出
③これらを支えるデジタル人材の育成・支援
政策提言に留まらず、システムの標準化や実証、普及活動に積極的に関わることで、市民・利用者に寄り添ったサービスの実現を強力に推進し、社会の発展に貢献し続けてまいります。活動目的や詳細については、こちらをご覧ください。https://ogc.or.jp/about
■一般社団法人AiCTコンソーシアムについて
AiCTコンソーシアムは、オプトインによるデータ活用とパーソナライズによる市民中心のスマートシティ実現に向け、国内外の有力企業、会津地域の企業や団体など、約100の会員企業・団体等で構成されているコンソーシアムです。2011年に会津若松市・会津大学・アクセンチュアの産学官連携で始まった、東日本大震災からの復興に向けた取り組みを端緒として、先進的なスマートシティの取り組みが進み、多数の企業が会津若松市に集積したことを受けて、2021年に設立されました。会員企業・団体は、スマートシティのデータ連携基盤となる都市OSを軸に、ヘルスケア、防災、データ利活用、ものづくり、エネルギー、教育、食・農、観光、行政、決済、モビリティ、サーキュラーエコノミー、API領域など、幅広い分野のスマートシティサービスを、組織の枠を超えて開発、運用しています。本コンソーシアムでは、会津地域で10年以上をかけて培われた知見、プラットフォーム、ネットワークを活かして、会津における地域DX(デジタル変革)を目指すとともに、地域DXに取り組む全国の地域と連携しながら、日本のあるべきスマートシティのモデルとして全国に発信しています。会員企業の詳細は、AiCTコンソーシアムのWebサイトをご覧ください。https://www.aict.or.jp/company-list
※ 記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
※ 記載されている情報は、発表日現在のものです。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。
【当発表に関するお問合わせ先】
一般社団法人オープンガバメント・コンソーシアム(OGC)事務局
Mail : info@ogc.or.jp
一般社団法人AiCT コンソーシアム事務局 (担当:満田、齋藤)
電話 : 0242-88-5855 Mail : sac-support@aict.or.jp